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宇宙戦艦ヤマト前史

yamato2199.exblog.jp

宇宙戦艦ヤマト登場前の地球防衛軍の苦闘を描きます。

52.次元潜航艦との死闘ー(2)

 「どうですか? 真田副長、この作戦、僕は勝れていると思いますが・・・。」古代戦術長の作戦計画を聞いた
島航海長が作戦案を支持した。

亜空間アクティヴ・ソナーの準備を終えて「C.I.C」に真田副長と新見情報長が戻ってきたのだ。

「だめです。 こんな宇宙塵が濃密な空間に艦載機を飛ばすなんて自殺行為です。」新見情報長が反対した。

「確かに亜空間ソナーとは言ってもそれがアクティヴでは、敵に自分の位置を知らせる事にもなってしまう。

だから、シーガルが使えれば、亜空間ソノ・ブイをばら撒いて探知作業をしても「ヤマト」の位置は知れずに済むのだが・・・。」真田は腕を組んで右手で顎をなで擦った。

「別にシーガルは飛ばす必要はないんじゃないですか?」珍しく相原通信士が口をはさんだ。

新見情報長が余計な事は言うなと言わんばかりに相原を睨みつけた。

だが、そんな事は無視して相原は続けた。

「シーガルは第三格納庫にアームで吊り下げて駐機してありますよね。

そして発進時には一度、アームで艦外に吊り出してから発進させています。

だから、シーガルをアームから離さない状態のまま、ソノ・ブイを放出、展開させた後、シーガルは『ヤマト』
艦内にアーム毎引き戻せば危険は最少に押さえられます。」
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「よし、判った。 

ソノ・ブイの展開方法はそれで行こう。 

君の案にある全艦載機の展開は何の為に行うのかね。』真田は古代に問うた。

「シーガルの発進さえ、行えない危険な宙域に全艦載機を展開するなんてあなた正気?」新見情報長は
古代のあまりに無謀な提案に大反対した。

「全艦載機を飛ばすのは、『ヤマト』を観測しているであろう、敵『次元潜航艦』の索敵プローブを発見するため
です。

次元断層にいる「次元潜航艦」にとってこのプローブは唯一の通常空間との接点です。

発見されない様、最少限度の大きさでかつ、レーダーなどには捕まらない様、ステルス化が図られていると
考えて良いでしょう。

私の考えでは「肉眼での発見」以外、これの探知は不可能だと考えます。」古代は力強く意見具申した。

「アイ・ボール・センサーMk.1(肉眼の事)ってわけか、今も昔も変わらんな。」真田は自分の目を指差した。

「もちろん、いくら最微速に速度を抑えても今、『ヤマト』がいる空間で艦載機の展開を図るのは無謀な事です。

これについては新見情報長の判断は全く正しいと思います。」古代は新見の顔を立てるのも忘れなかった。

「ですから、『ヤマト』は微速でこの星系を離れ、宇宙塵の濃度が危険でなくなった所で全艦載機を艦の
周囲に球状に展開させます。

そして、準備が整ったところで亜空間アクティヴ・ソナーを打ちます。」古代はスタッフの顔を見渡した。

「作戦開始の狼煙ってわけだ。 これは面白くなって来た。」南部砲雷長が腕をさすった。

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「艦長、『ヤマト』の奴、デコイにも引っ掛からない、もう死滅してるんじゃないんですかい。」次元潜航艦
UX-01の副長、ゴル・ハイニ大尉は艦長のヴォルフ・フラーケン中佐に進言した。
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「いや、必ず奴は生きている・・・。 そして反撃の機会を窺がっているのさ。」フラーケンは慎重だった。

また、親友、ヴァルス・ラング中佐の仇、『ヤマト』は確実に仕留めた所をその目で確認しない事には気が
収まらなかった。
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<しかし、しぶとい・・・。 こんな敵はアッカイラ星系の次元潜航艦戦以来だ。

あの時も辛い戦いだった、しかし、あの時は、俺の傍らにはアイツがいてくれた・・・。>つい、フラーケンが
感傷に浸りそうになっていると探査手が「ヤマト」のピンガーを探知した事を報告した。
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「亜空間航跡はトレースしているな。 

潜望鏡深度へ浮上、次元潜望鏡を展開しろ!!

さあ、狩りを始めるぞ!」フラーケンは残忍な笑みを浮かべた
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次元潜望鏡のプローブを繋ぐケーブルが延ばされ、次元潜望鏡は次元境界面を越えて通常空間に
観測ユニットを突き出した。

フラーケンが次元潜望鏡を覗くと「ヤマト」が低速で星系外へ脱出し様としている様が映し出された。
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<バカな奴だ。 ボルト319星系でもう少し辛抱すれば、また違った結果になったかもしれないものを・・・。>
フラーケンは自分の思い通りに作戦が運んでいると信じきっていた。

もし、彼が次元潜望鏡の全天監視装置を働かせていたらそこには驚くべき光景が拡がっていたろう。

しかし、新鋭艦でないUX-01は全天監視装置が自動ではなく、艦長の判断で作動させるマニュアルだった。

目の前の目標しか見えていないフラーケンとUX-01は「ヤマト」が張った罠に落ちていた。

「ヤマト」と次元潜航艦UX-01のプローブの周りはコスモ・ファルコン36機、コスモ・ゼロ2機、100式偵察機
2機、合計40機の艦載機が球状に取り囲んでいたのだ。

「ヤマト」艦載機群はプローブを発見しても決して攻撃しない様、指示されていた。

次元断層にいる本体の次元潜航艦との接点が失われるからだった。

<一度、捕まえたお前を逃がしはしない!>古代は艦長の手術の事が気がかりだった。
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かねての作戦通り、第三格納庫からアームに抱えられたままシーガルがソノ・ブイを放出した。
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次元潜航艦の放つ亜空間魚雷の出現点を特定するためだ。

そのため、榎本掌帆長は第三格納庫の扉を半開きにしてソノ・ブイからの情報を拾い安くしていた。
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「ほうれ、早速、魚雷のお出ましなんだな。」遠山宙士長が亜空間魚雷の出現データをC.I.Cへ送った。
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そのデータに基づき、南部砲雷長は的確な迎撃を行った。

「クソッ、奴等はこちらの魚雷を的確に迎撃しやがる。」フラーケンが唸った。

「敵ながらアッパレってやつですかい? ハハ・・・。」ハイニがふざけてフラーケンに睨まれた。
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                                          53.次元潜航艦との死闘ー(3) へ続く
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by yamatoss992 | 2013-05-23 21:00 | ヤマト2199 挿話 | Comments(0)