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宇宙戦艦ヤマト前史

yamato2199.exblog.jp

宇宙戦艦ヤマト登場前の地球防衛軍の苦闘を描きます。

103.プラート 雷神の宴(2)

 「ユキカゼ」が第一艦隊の元に駆けつけてみると、もう既に味方艦艇はその殆どが撃破され、総旗艦の
「キリシマ」だけが奮戦していた。
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その「キリシマ」にガ軍の駆逐艦が襲い掛かっていった。
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「敵艦、追尾、攻撃を掛ける、試製魚雷発射用意!」古代 守は反射的に命令を発していた。

「了解!」操舵手、田中卓志・三尉が命令を受け、単座戦闘機並みの捻りこみを見せた。

「艦首魚雷、完全に射程距離に入りました。試製魚雷いつでも撃てます!」射撃管制官がブリッジではなく艦体
前部にある火器集中管制区画から報告してきた。
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「撃っ!」間髪入れず、古代の命令が飛ぶ、その闘志を表すかの様に発射された魚雷はたった一発だったにも
係わらず、ガ軍の駆逐艦を一撃で跡形もなく、吹き飛ばした。

「すごい・・・。なんだこれは・・・。」古代 守は真田を信じてはいたが、これほどの威力だとは思っていなかった。
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「艦長・・・。妙な通信が旗艦から発せられました。『アマノイワトヒラク』・・・です。」通信士は訝しげな表情で報告
した。
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<『アマノイワトヒラク』・・・なんだそれは? 俺は何も聞いてないぞ?>古代 守も疑問に思ったが今、部下に
自信の無い表情を見せるわけには行かなかった。

いくばくもしない内に旗艦「キリシマ」から撤退命令が来た。

しかし、古代 守と「ユキカゼ」のクルー・全員は戦場に残って「キリシマ」撤退の援護をする覚悟を決めていた。

確かに、今ここに残って殿軍を努めるのは蛮勇に思える、しかし、今、ガ軍艦艇に傷だけでも付けられるのは
「試製魚雷」を持つ、「ユキカゼ」だけであった。

試製魚雷は本部にデータがあるので幾らでも作れる、しかし、「人」は「ガ軍と戦える人」は「キリシマ」に乗って
いるクルーと「ユキカゼ」に乗っているクルーだけであった。

だが、その両方とも帰還するのは非常に困難であると言わざるを得なかった。
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だとすれば、ガ軍に対抗出来る試製魚雷を持ち、クルーの人数が少ない「ユキカゼ」が殿軍を努めるのは当然だ
と、古代 守以下「ユキカゼ」クルーは考えたのである。
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<古代・・・。死ぬなよ・・・。>「キリシマ」の沖田司令の血の涙を搾り出す様な思いを知ってか知らずか、
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「ユキカゼ」クルー達は ”宇宙の船乗りの唄”、”銀河航路”を謳いながら敵艦隊に突っ込んでいった。


                                      103.プラート 雷神の宴(3)→この項、つづく
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by YAMATOSS992 | 2013-10-14 21:00 | ヤマト2199 挿話 | Comments(0)