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宇宙戦艦ヤマト前史

yamato2199.exblog.jp

宇宙戦艦ヤマト登場前の地球防衛軍の苦闘を描きます。

170.ヤマト2199世界に於ける”精神文明”の有り様についてー(1)

 今年の年末は「星巡る箱舟」に大慌てさせられたが、2199挿話は別の物と割り切って強引に話をまとめた。

それでも、ヤマト世界の裏に”ジレル人の築いた精神文明が在ると言う設定のイルダ・走る!-(1)~(14)はお楽しみ
頂けただろうか? 少し不安になる処ではある。

しかし、自分で書いて措いて言うのも何だが、実は私はヤマト2199世界に”精神文明”や”心理操作能力に
長けた種族”は存在しない方が良いと考えている。

何故なら、"物質文明”は”精神文明”に全く歯が立たないからだ。

それは(14話)「魔女はささやく」で描かれた様に物質文明ONLYでは精神文明に打ち勝つ、いや、闘っている実感すら
無いまま、ヤマト乗組員はその心をミレーネルの精神体に”記憶の檻”に閉じ込められ、ヤマトはいとも簡単に制圧されて
しまうのを見ても明らかだ。(本来、ここで物語はガミラス側の勝利、”詰み”である。)

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たまたま、船外に出ていた主人公、古代・進(主人公は精神力が強いのが相場。)と森・雪(殆ど記憶が無く、
閉じ込める”記憶の檻”が作り難かった?)が居たので反撃する事が出来たがこれはもはや僥倖と言うべき物で本来なら
有得ない勝利だったと言える。

ミレーネルの能力だけが傑出した物であったのなら話は別なのだが、あれがジレル人の標準的能力だとしたなら、
ジレル人がその”読心能力”を疎まれ、周囲の星々から迫害を受けて滅んだなどと言う説明は納得出来る物では無い。

ジレル人の能力が”読心”だけだったとしても悪意を持って接近する迫害者の存在は直ぐにジレル人の知る所となり、
彼等は身を隠す、ないしは逃亡してしまって決して捕まる事は無いだろう。

ゲシュ=ダールバム(波動砲)を使って星ごと吹き飛ばす事をエーリク大公が画策した事を本文で述べたが、
これとて、あくまで私の創作で当時のイスカンダルがガミラスにゲシュ=ダールバム(波動砲)の保有を許したとは
思えないし、”博愛主義”のイスカンダル自身が他の星を滅ぼす事を積極的に行ったとも思えない。

この様に”精神文明”の問題を真面目に突き詰めて行くとヤマト2199世界はどんどん壊れていってしまう。

だが、出淵監督はそれを承知で「魔女はささやく」の回を用意したと考えられる。

何故なら、この”心理戦”が行われる物語は日本(のみならず米国でも)の特撮・アニメでは定番でシリーズの内に
一、二回はこの”心理戦”の回が必ず用意されていたものだった。

だから、氏はそのオマージュとして「魔女はささやく」を発表したのだと私は考える。


(例)
 1:無敵鉄人ダイターン3-第36話 「闇の中の過去の夢」・・・(記憶操作」の例)

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   古城に誘い出された主人公、波乱万丈は過去の記憶の内に閉じ込められ、心地よい記憶の後に一番思い出した
   くない”記憶”を突き付けられ発狂寸前になるが父の所業の償いを行っている自負が自分を取り戻すきっかけとなり
   万丈は辛うじて勝利する。(この時の敵・メガノイドは精鋭では無く、落ちこぼれだった。)

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 2:無敵超人ザンボット3-第23話 「燃える宇宙」(最終回)・・・(「認識すり替え」の例)

   敵の親玉ブッチャーを倒した神ファミリーだったが戦いはまだ終わって居なかった。

   ブッチャーの宇宙船、バンドックがブリッジをブッチャーと共に失っていたにも関わらず攻撃して来た。

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   しかもその攻撃は通常のものでは無く、神ファミリーは幻影に翻弄され、挙句の果てには”認識”を操作され
   同士討ちを演じてしまった。
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   ザンボット3とその母船、ビアルⅠ世はお互いを敵が放った宇宙怪獣と”誤認”させられミサイルやビームを
   撃ち合って大きな傷を負ってしまう。

   しかし、2号機のパイロット、神江宇宙太(かみえ うちゅうた)が負傷した事により正気を取り戻し、ザンボット3の
   闘っている相手がビアルⅠ世である事に気が付く、更にその”存在”の認識を消す事によって姿を消していた敵、
   バンドックの大まかな位置を1号機パイロット、神勝平(じん かっぺい)に知らせ、敵の位置へミサイルを誘導、
   命中させる事に成功する、その結果、バンドックが仕掛けていた”認識”操作は破れ、神ファミリーは再び一つに
   まとまってバンドックに向かって行くのだった・・・。


3:人造人間キカイダー・・・(「意志の誤誘導」の例)
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  キカイダー毎、ジローに対して敵対組織”ダーク”の首領、プロフェサー・ギルは悪魔の笛(?)を吹いてジローに
  対し「・・・ダァークに生まれし者は、ダァークへ還れ・・・」と暗示を掛ける。

  ジローは良心回路があるので素直には従えず苦悶する。
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  これは毎回、一番の山場でジローがどうやってギルの暗示から逃れるのかが見どころだった。


4:スタートレック 「宇宙の怪!怒りを喰う!?」(・・・「精神寄生体の存在」の例)

  USSエンタープライズは宿敵、クリンゴンのバトルクルーザーに出くわす。

  しかし、事故ったらしく、いきなり爆発、中破してしまった。幾許かののクリンゴン人を”転送”装置で救助した後、
  エンタープライズはフェーザー砲でバトルクルーザーを破壊した。
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  その後、覚醒したクリンゴン人達は何故、自分達の艦を破壊したのか!と怒りを地球人達に向けて来た。
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  多数派の地球人達は銃(フェーザー銃)でクリンゴン人達を脅そうとしたが、双方共武器が剣に変わってしまう。

  互いに憎しみと怒りに駆られて闘う二つの種族、しかし、エンタープライズのカーク船長やスポック副長はこの戦いは
  どうやら陰で糸を引く存在があるのに気付く。

  それは”怒り”や”憎しみ”を糧とする”精神寄生体”でクリンゴン側もその存在を認知、二つの種族は和解し、
  友好的交歓をする場面を見せつける事で”精神寄生体”は”寄生”を諦め、船外に退去して行った。

  (申し訳ないがあらすじは相当に省略している。)

これ等はほんの一例に過ぎない、初代「鉄腕アトム」から始まって「デビル・マン」あたりまでは把握しているがその後も
手を変え品を換えこの相手の”心”を欺く戦法は使い続けられてきた。

次回はそんな中から生まれて来た新しい”精神文明”の在り方について語ってみたいと思う。


                        171.ヤマト2199世界に於ける”精神文明”の有り様についてー(2)→この項続く


                                                                                                                    


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by YAMATOSS992 | 2014-12-22 21:00 | 考察 | Comments(0)