ブログトップ

宇宙戦艦ヤマト前史

yamato2199.exblog.jp

宇宙戦艦ヤマト登場前の地球防衛軍の苦闘を描きます。

カテゴリ:考察( 38 )

2、「ヤマト2199」における「七色星団の攻防」から読み取れる航空宇宙戦力の有り方に対する考察。

1974年版の「ヤマト」においてドメル艦隊は最新鋭の強力な戦力を有していた。

しかし、「ヤマト2199」では「ヤマト」によるバラン星のコントロール・ゲートの破壊によってガミラスの航宙艦隊
主力の大半が90日の彼方に置き去りにされ、ドメル将軍が使える戦力はガミラス本星でドック入りしていた
旧式なガイペロン級多層式航宙母艦「バルグレイ」、「ランベア」、「シュデルグ」の三隻と試作艦的な要素の強い
ゲルバデス級航宙戦闘母艦「タロルド」であった。
e0266858_17392571.jpg

e0266858_1740870.jpg

e0266858_1741657.jpg

e0266858_17413842.jpg

e0266858_17422644.jpg

e0266858_17424357.jpg

e0266858_17475887.jpg

e0266858_17485473.jpg


旗艦のみはドメルが元々座上していたガミラス屈指の超弩級一等航宙戦闘艦「ドメラーズⅢ世」であった。
e0266858_17543734.jpg

e0266858_11452781.jpg

e0266858_8575281.jpg

ガミラスは地球人と違い、航宙母艦に多種の艦載機を積まず、戦闘機専用の母艦、攻撃機専用の母艦、
爆撃機専用の母艦と艦載機の種類を統一する考えを持っていた様だ。

これは多分、ガミラスの航宙母艦とその艦載機の用法に特徴があるためと考えられる。

また、多層式航宙母艦が旧式化していったのもこの艦載機の運用方法に関係していた。

艦載機は小型で有人である。

当然、後続距離は多分、水雷艇にすら及ばないと考えられる。

しかも攻撃が終わったら当然、帰艦しなければならない。

すなわち、元々短い航続距離の半分の距離しか攻撃には使えないのだ。
e0266858_16542929.jpg

これでも通常の光速兵器であるレーザー・ビームや陽電子ビーム砲に比べれば比較に成らない射程距離を
持つので多層式航宙母艦とその艦載機は開発・運用されて来た。

何故なら光速兵器はエネルギー兵器である性質上、重大な欠点を持っていたからである。

それは「その兵器から発せられたビームは発射点から距離が離れれば離れる程、威力が落ちる」のである。

そのエネルギーの減衰は距離の2乗に比例して下がってゆくのであり、これは避けられない。

これは過去の「戦艦」の砲の射程距離と空母艦載機の航続距離の長さが大きく違っていたのと同じでいくら
ガミラスの陽電子ビーム砲が高性能でも艦載機の航続距離には遠く及ばないし、艦載機の方はその持てる
破壊力は全航続距離のどこで発揮しても同じ破壊力を解放出来るのだ。

この長所はガミラス航宙艦隊でも重視され、ガイペロン級の多層式航宙母艦は艦隊戦力の中心として長らく
活躍してきた。

だが、時代が下るにつれ、現場から艦載機の運用方法に疑問の声が上がり始めた。

それは艦載機の長い航続距離をフルに生かした攻撃が出来ないか、・・・であった。

つまり、艦載機は帰艦さえ考慮しなければ今までの倍の射程距離を得られるのである。
e0266858_5535937.jpg

ただ、この場合、搭乗員も確実に戦死する事になってしまう。

第二次大戦末期の大日本帝国の様に追い詰められた状態ではなかったガミラスでは熟練した搭乗員ほど
重要な戦力はない事が充分周知されており、このような特攻作戦が実施される事はなかった。

代わりに浮上してきたのが艦載機のシャトル運用であった。
e0266858_17135033.jpg

これは用法は上記の物と同じだが、艦載機は航続距離ギリギリのところで戦闘を行った後、そのまま戦場を
慣性航法で通り越して戦場から充分離れた安全圏内に達した所で別の航宙母艦に回収してもらい、燃料・
推進剤の補給と爆雷装して再度、敵艦隊の攻撃に向かうというものであった。

これはバトミントンのシャトルと同じ様な動きを艦載機がするため、地球側では「艦載機のシャトル運用」と
呼んだ。

この戦術には二隻の宙母が必要であるかの様に見えるが、搭乗員や宙母乗組員が充分練達していれば
一隻の宙母で実施可能な戦術であった。

すなわち、宙母は艦載機を全機発艦させたのを確認した後、予定した艦載機とのランデブー地点へゲシュタム・
ジャンプして燃料・推進剤、爆弾・魚雷を使い果した艦載機を向かえて収容し、再度補給して戦場に向かわせる
というものだった。

これで艦載機の航続距離をフルに活用する戦術が確立出来たかに見えたが、実際に運用してみると数々の
問題点が浮上して来た。

それは艦載機が敵艦隊に対して攻撃を加えたあとその空域を脱出する際、既に推進剤・燃料を使い果して
いるので敵艦隊が飛ばしている護衛戦闘機群に捕捉、撃墜される確率が高く、戦果は上がったものの、
払った犠牲も少なくなく、実際には脱出に必要な燃料・推進剤を確保するため戦闘宙域までの距離を少し減らす
必要が出てきた事だ。

これでは折角の「艦載機のシャトル運用」の効果が半減してしまう。

そこで計画されたのが「最前線補給用基地宙母運用戦術」であった。

そして試験的に建造されたのがゲルバデス級戦闘航宙母艦「ゲルバデス」、「タロルド」であった。
e0266858_2083030.jpg

艦載機の到来を敵艦隊の目前で待つ必要があった「ゲルバデス級戦闘航宙母艦」は非常に強力な砲頓兵装が
施されていた。
e0266858_14472954.jpg


ただ、ドメル将軍はこのゲルバデス級戦闘航宙母艦「タロルド」を本来の最前線基地宙母としての役割では
なく、「ヤマト」の波動砲を封じる特殊削岩弾(通称ドリル・ミサイル)を搭載する空間重爆撃機DBG88「ガルント」を運搬する役割と同時に、「ヤマト」と直接砲戦を交わす事態になった時、「ドメラーズⅢ世」と艦隊を組んで
「ヤマト」に対戦する計画だった様だ。

これは多層式宙母群の全通甲板の長さが短く、空間重爆撃機DBG88「ガルント」の運用に適さなかった事が
上げられる。

また、「ヤマト」との砲戦になった場合、超弩級一等航宙戦闘艦である「ドメラーズⅢ世」は単艦でも充分
「ヤマト」を圧倒出来たと考えられるが、有る程度強力な僚艦がいた方が戦いは確実に有利に進められるので
ドメル将軍の選択は全く理にかなった物であった。

次回はドメル将軍が「七色星団の攻防」で行った「物質転送機」を使った作戦と重爆撃機DBG88「ガルント」と特殊削岩弾(通称:ドリル・ミサイル)の運用について分析してみる予定だ。


61, 「宇宙戦艦ヤマト2199」 世界における航空宇宙兵力の位置付けと意味(4) → この項続く
[PR]
by yamatoss992 | 2013-07-17 21:00 | 考察 | Comments(0)
 「七色星団の攻防」 1974年版「宇宙戦艦ヤマト」 における諸考察

1.何故、「ドメル将軍」はガミラスの通常兵力である戦艦、駆逐型デストロイヤーの艦隊を用いなかったのか?


 これは製作サイドや世間の「戦艦」に対する認識の有り方が大きく影響していたと考えている。

現実の日本帝国海軍の至宝、戦艦「大和」が大鑑巨砲主義の終焉を象徴する形での最後をとげた事が
大きかったのだ。
e0266858_11234020.jpg

e0266858_11245773.jpg

現実の戦艦「大和」は1945年、4/7、坊ノ岬沖海戦で米機動部隊によって撃沈された。

この時、米軍は戦艦部隊の投入も一度は考慮したようだが、実際には空母機動部隊の航空兵力だけで「大和」
撃沈を果たしている。
e0266858_7193112.jpg

この結果、戦艦は航空機に適わないという認識が生まれ、「戦艦」という艦種を世界から消滅させるにいたった。
e0266858_7233534.jpg

確かに数百キロ以上の彼方から攻撃機や艦上爆撃機を放って攻撃出来る「空母」に比べ、「戦艦」は当時、
最強だった「大和」級でも最大射程距離は4万2000m(42キロ)でしかなかった。

これでは勝負にならないのは明らかだ。

また、この作戦に参加した空母は「エセックス」級7隻(排水量27,000 t ,搭載機数 90~100機),
「インディペンデンス」級2隻(排水量11,000 t 搭載機数 45機) と、大兵力で、これがもし、空母ではなく
「アイオワ」級の戦艦(基準排水量48,500 t )だったとしても、ほぼ4隻分に相当する兵力で「大和」に勝ち目は
全くなかったと言って良い。
e0266858_11262195.jpg

e0266858_11264387.jpg

e0266858_11272132.jpg

現実の坊ノ岬沖海戦では「大和」は魚雷10本、中型爆弾3~5発を喫して沈没した事になっているが、米空母
部隊の反復攻撃で述べ約1,000機の猛攻が行われた。

さらに当時は既に制空権も米国がしっかり握っていたため、本来、艦爆や艦攻の護衛を務める艦上戦闘機
「F6Fヘルキャット」ですら、500kg爆弾を2基、爆装し、更に5インチ・ロケット弾を一度に8本も「大和」へ叩き
込んだので「大和」の被弾は発表よりももっと多かったと推測される。

話が少しそれたので元に戻す。

つまり、「ヤマト」の最大のライバルである「ドメル将軍」は誰の目から見ても明らかに「ヤマト」より勝れた兵力を
持つ必要があったのだ。

それが三隻の「多層空母」と砲戦力も有する「戦闘空母」一隻のからなる「機動部隊」あった。
  旧第一空母
e0266858_15301070.jpg

 旧戦闘空母
e0266858_15321979.jpg

e0266858_15323828.jpg

 旧ドメル艦隊そろい踏み
e0266858_15292593.jpg

「戦艦」の無力さを強調する様にドメルの旗艦は戦闘指揮艦「ドメラーズⅡ世」であり、殆ど戦闘能力を持たず、
かわりに「瞬間物質移送機」を装備して航空兵力を有効活用する役割を与えられていた。

つまり、「ヤマト」は戦艦というハンデを与えられ、ドメル艦隊は航空兵力を主体とする機動部隊という
絶対優位性を持つ様に設定されて「七色星団の攻防」という一大イベントに大いなる「クライシス」を演出した。

「ヤマト2199」の「七色星団の攻防」では触れられなかったが、旧「ヤマト」の「七色星団の攻防」では
星団内部に「暗黒星雲」を含み、ドメル艦隊はこの「暗黒星雲」内にに潜みつつ、「瞬間物質移送機」を使って
艦載機を「ヤマト」周辺に送り込んで攻撃を行った。
e0266858_15354550.jpg

この様子は現実の戦艦「大和」が米軍艦載機になぶり殺しにされた様を彷彿とさせ、クライシスを盛り上げる
演出として成功していた。

 だが、ここで行われた戦闘は地球上でかつて現実に行われた坊ヶ岬沖海戦の再現と言っても構わない程、
SFらしさを持っていない。

これは製作サイド内での対立、西崎氏を筆頭とする第二次大戦の再現を目的とする一派と「スタジオ・ぬえ」を
筆頭とする日本初のSFアニメを目指す一派の対立が生んだものだった事が明らかになっている。

自分達のSF的アイデアが悉く蹴られたSFアニメ派はとうとう逆に「「宇宙戦艦『ヤマト』」はSFアニメではない!
自分達は第二次世界大戦のパロディを行っているんだ!」というサインを作品の中に持ち込み始めた。

それは戦闘空母からドリル・ミサイルを抱えて発進してゆく重爆撃機が離艦後一度大きく沈み込み、それから
高度を回復して「瞬間物質移送機」の「ワープ光線照射エリア」へ移動する場面などが有名である。

「七色星団の攻防」が行われていたのは宇宙空間であり、そこには重力は働いていない。

従っていくら大質量があってもドリル・ミサイルを抱えた重爆撃機がそのような発進の仕方をするのは不自然で
ある。

だが、この演出は当時、全て手書きしかなかったセル画で膨大な手間が掛るのを承知で敢えて描いて見せた
当時のスタッフに賞賛の言葉を浴びせこそすれ、非難する気は全く出て来ない。

 科学的に間違っていても、視点を変える事で納得出来るものにするのがSFの持つセンス・オブ・ワンダーでは
なかったか?

また、「ヤマト」がSFである理由は実は何もなかった、単純に「宇宙物」=SFでなければならないという図式に
なっていただけなのではないだろうか?

それだけ当時はアニメもSFも揺籃期で様々な混乱が渦をまいていたというのが真相だったのではないだろうか。

現在は当時、「「宇宙戦艦『ヤマト』」はSFではない!」と主張していた方々も「ヤマト2199」に多数参加されて
おり、やはり、いくら反面教師として「ヤマト」を扱おうとしてもあの時若い情熱の思いのたけをぶつけた
「ヤマト」は不滅の存在として彼等や我々の心に深く刻み込まれ、既に日本アニメ界のDNAにすらなった感が
ある。

話がだいぶそれてしまったが本項では1974年の「宇宙戦艦ヤマト」の「七色星団の攻防」は
「戦艦」対「空母機動部隊」という「ヤマト」側に絶対不利な状況を作り出し、それに打ち勝つ事で物語を盛り
上げる演出が目的で作りだされたと言う事だ。

だから、空母も艦載機も当時の最新鋭の物が用意されていた。

「瞬間物質移送機」も新兵器として投入されてはいたがこれはドメル将軍が本作戦の為に特注させたもので
あった。

波動砲封じのためのドリル・ミサイルもまた特注品であり、ドメル将軍、いや、ガミラスが本作戦に賭ける
意気込みは半端なものでは無かった。
e0266858_16155065.jpg

ドメル艦隊の壮航式にはデスラー総統の激励の演説まで行われるという高い扱いだった。

しかし「ヤマト2199」では『七色星団の攻防」は1974年「ヤマト」とほぼ同じ展開で物語は進むが妻を反乱分子と
して拘束されているドメルの立場、ガミラス航宙艦隊の不在、使える艦艇は旧式の多層式航宙母艦三隻、
試作艦の要素が強い航宙戦闘母艦一隻、これだけは最新鋭のゼルグード級一等航宙戦艦「ドメラーズⅢ世」、
だが、使える兵士はまだ少年と言うべき若年兵と既に一度退役したと思われる老兵のみであった・・・。
  

次回は「ヤマト2199」の『七色星団の攻防」を分析し、航空宇宙兵力の有り方について論じるつもりである。


    60, 「宇宙戦艦ヤマト2199」 世界における航空宇宙兵力の位置付けと意味(3) → (この項 続く)
[PR]
by yamatoss992 | 2013-07-16 21:00 | 考察 | Comments(0)
 「宇宙戦艦ヤマト2199」は1974年にTV放映された「宇宙戦艦ヤマト」のリメイクとして現代にそぐわない部分
(旧作では例えば女性乗組員が一人しかいなかった事など等、)は修正するにしても極力、オリジナルの良さを
損なわない様、細心の注意が払われているのは感心するばかりである。

旧作では壊れ易い物の代名詞だった「第三艦橋」は「2199」では新しく設定された「波動防壁」や
「慣性制御システム」の中枢として「ヤマト」中で最も壊れ難い部分となって生まれ変わった・・・等、その工夫は
枚挙に暇が無い。

「『ヤマト』の波動エンジンは真空中から無限にエネルギーを取り入れる特性を持つ・・・」と第十話
「大宇宙の墓場」で述べられているのに現れている様に科学考証どころかSF考証にすら耐え切れない部分も
あるのだが、これは「宇宙戦艦ヤマト2199」がやはり「宇宙戦艦ヤマト」の物語である事の表明なのだと私は
思っている。

 今回劇場公開「到達!大マゼラン」では、ヤマ場の一つ、「七色星団の決戦」が描かれた。

このエピソードは「宇宙戦艦ヤマト」がその後の宇宙戦争アニメの雛形となったと言う意味で非常に重要な
エピソードである。

おおまかに言って戦闘の展開は1974年版「宇宙戦艦ヤマト」も「宇宙戦艦ヤマト2199」でも同じである。

ドメルは四隻の空母を率い、瞬間物質移送機を駆使して艦載機による攻撃隊を送り込み、「ヤマト」の
レーダー等を破壊、「ヤマト」の探知能力を大幅に低下させるとドリル・ミサイルで波動砲を封じ、
ドリルミサイルが艦内奥深くに達してから時限信管によって「ヤマト」を内側から破壊する作戦を採ってきた。

しかも、「ヤマト」撃沈を確実なものにするため、大型空間魚雷を抱いた雷撃機での攻撃も実施している。

ドメルは「ユリーシャ(森雪)拉致作戦」というもう一つのデスラーからの命令も実施したが、これは旧作には
ない作戦であり、また、本論で語ろうとしている宇宙戦闘における航空兵力の役割と位置づけには関係しないの
でここでは語らない。

「七色星団の決戦」は表面上、旧「ヤマト」でも「ヤマト2199」でも表面上の内容はほとんど変わらない。

しかし、航空宇宙戦力の運用と言う意味では真逆とも言える設定の違いを有している。

それは旧「ヤマト」ではドメル艦隊が大型空母三隻と戦闘空母一隻を有した最新鋭の精鋭部隊であった。
e0266858_1626108.jpg



しかし、「ヤマト2199」ではたまたまドック入りしていた旧式のガイペロン級多層式航宙母艦三隻と試作艦と
して長らく放置されていたゲルバデス級航宙戦闘母艦一隻となり、内容的にはかなりグレードダウンした感が
いなめない。
e0266858_1555625.jpg

しかもそれに乗り組む兵は少年兵と退役軍人をかき集めた老人兵という悲壮な設定である。
e0266858_17531430.jpg

せめてもの救いはガミラスでも最新の超ド級戦艦「ドメラーズⅢ世」が指揮を執る事位であろうか?



何故、監督はこの様な手の込んだ設定を設けなければならなかったのだろうか?

もちろん、旧「ヤマト」とは比較にならない位、強大に描かれたガミラス帝星とたった一隻で「2199ヤマト」は
戦わねば成らなくなった。

だからこそ、バラン星域にガミラス航宙主力艦隊を置き去りにしてガミラス本星を手薄にする必要があったのだ。

 航宙艦隊と親衛隊の間には確執があり、ドメルは親衛隊の艦を使う事が出来ず、ドック入りしていた戦闘艦の
うち、戦闘に耐えるものを選んで作戦を立てるしか方法がなかったと考えるのが妥当である。

そして「七色星団の決戦」には無くてはならない兵器、「瞬間物質移送機」(「ヤマト2199」では「物質転送機」)も
登場するが、これは旧「ヤマト」ではドメル将軍の発案した秘策であり、PSゲーム版ではドメルの師匠が
練っていた作戦だったが当時はそれを実現出来る技術力が無かったとされていた。
e0266858_1722593.jpg

「2199ヤマト」では「物質転送機」は開発中の兵器とされており、(ドメル将軍の親友、ヴェルデ・タラン軍需・
国防相談)、この新兵器は後記する理由で開発は棚上げになっていたものと私は判断する。

この様に「七色星団の決戦」は同じ展開ながらも航空宇宙兵力の運用の違いと言う意味でその内容の解釈は
大きく違う物となる。

 次回から「七色星団の決戦」を分析し、「2199ヤマト」の航空宇宙兵力の運用と位置づけを調べてみたい。


59, 「宇宙戦艦ヤマト2199」 世界における航空宇宙兵力の位置付けと意味(2)
ドメル艦隊は何故空母機動部隊である必要があったのか?              (この項、続く)
[PR]
by yamatoss992 | 2013-07-13 21:00 | 考察 | Comments(0)
 「シャルンホルスト」型の大改装

 宇宙戦艦「ヤマト」の活躍によりガミラスの冥王星前線基地陥落し、地球に対する遊星爆弾攻撃
止んだが、ガミラスが「ヤマト」の留守に再度、冥王星前線基地を奪還しようとする可能性は濃厚だったため、
地球防衛艦隊残存艦艇をかき集めて冥王星の防衛を図る事にした。

しかし、通商破壊戦用に建造された「シャルンホルスト」と「グナイゼナウ」は艦隊戦には全く不向きであった。

特にその主攻撃兵装11インチ・レーザー砲、12門と地球軍の標準で見ても小さめでこのままでは
再度来襲が予想されるガミラス艦隊に対して劣勢は免れなかった。

そこで地球防衛軍極東支部の造船官、大山技術大佐はワープ技術を用いた新兵器、
転移砲(ワープ・カノン)を開発、「シャルンホルスト」型の新装備として採用する事を提案し、
シャルンホルスト」型は大改装された。

 「シャルンホルスト」   新造
e0266858_19333856.jpg


 「シャルンホルスト」   大改装
e0266858_19342222.jpg


 改装の要目は転移砲(ワープ・カノン)の搭載であったが、ワープ技術を利用する以上、波動エンジン
搭載は必至であった。

ただし、「ヤマト」とは異なり、航行目的は無かったのでワープが実現出来る最少限度の規模の
もので良かったので旧来のエンジン・ブロックに幾つかのバルジが付く程度の改装で済んだ。
e0266858_19323772.jpg


改装の目的であった武装の強化は時間が切迫していたため、転移砲(ワープ・カノン)2門の搭載に
止め、他の武装には手を付けていない、かえって転移砲(ワープ・カノン)2門を搭載するために
11インチ・レーザー砲を6門、降ろさねばならなかった。
e0266858_19422968.jpg


 転移砲(ワープ・カノン)はワープの際、恐るべき危険とされるワープ先の空間に物質があって
同じ空間を別の物質が占める、いわゆる物質重複による爆発を利用した兵器である。

 しかし、大山技官ライニック姉妹実験によれば単純に砲弾の様な物質を相手に向けてワープさせても
お互いの質量中心正確合致しないと物質重複が起こらない事が判明した。

 しかし、実戦ではライニック姉妹は反物性ミサイルをガミラス艦のワープ出現予想空域に遊弋させ、
物質重複を起こさせる事で何隻ものガミラス艦を葬っていた。

この事から、ワープさせる物質を固体ではなく、気体にすれば物質重複が起きる事が予想されたが、今度は
破壊力が大きく減じる事が判った。

そこで大山はヤマトにも積んだ三式融合弾をワープ・ゲート内で炸裂させ、猛烈な速度で拡がってゆく爆発そのものをワープさせ、物質重複を起こさせる事に成功した。

 この結果を踏まえ、「シャルンホルスト」型は口径6インチレール・ガンとワープ・ゲートを組み合わせた転移砲(ワープ・カノン)2基装備する事になった。

そして、この装備は以外な副次的利点をもたらした。

転移砲(ワープ・カノン)の運用には波動エンジンが不可欠であった。

しかし、ヤマトと違い、遠くの星まで遠征する必要のない「シャルンホルスト」型はワープする必要はなかった
のである。

ところが、転移砲(ワープ・カノン)用に積んだ小型波動エンジンでも短距離ならばワープが可能である事が
判明した。

 それはヤマトの1回のワープ可能距離、1000光年に比べれば取るに足らない1光時という短距離であったが、
1光時といえば約11億キロメートルである。

それまでの地球艦には考えられない航行能力といえた。

シャルンホルスト」と「グナイゼナウ」は土方提督の指揮の下、再度来襲してきたガミラス艦隊を迎撃した。

そして重巡6隻を撃沈し、土方の主力艦隊に奇襲をかけようとしていた軽巡2隻も葬って太陽系防衛に力をつくした。
[PR]
by YAMATOSS992 | 2012-10-08 21:00 | 考察 | Comments(0)
 2190年ガミラスの太陽系侵略が始まったが、地球側はまだその実態を知らなかった。

2191年米ソの連合艦隊土星宙域でガミラス艦隊と一戦を交え、善戦するも全滅侵略者の実力
只ならないものである事が知れ渡った。

これを重視した欧州連合艦隊兵力の増強に努めるべく、新型艦の設計、計画を進めたが、ガミラス艦の
性能を凌駕する新型艦の設計は難航した。

2192年、遊星爆弾の初弾が投じられ、また、侵略者の名前が「ガミラス」であり、遊星爆弾攻撃がガミラスの
降伏勧告で判ると欧州連合は速やかな戦力増強の必要に迫られた。

もはや通常艦艇でも良いから補充する必要が出てきたのである。

月面の裏側には廃艦スクラップにするまで駐機する駐機場があったが、ここで欧州連合の調査官
驚くべきものを見つけた。

ドイツが欧州連合から脱退していた時期に建造し、欧州連合復帰時に廃艦とした「通商破壊艦16隻
発見したのである。

強固な作りのドイツ艦スクラップ解体業者に嫌われ、解体は後送りになっていたため、欧州連合は強力な戦闘宇宙艦を手に入れる事が出来た。

装甲艦(ドイッチェランド型)4隻、高速装甲艦(シャルンホルスト型)4隻、軽巡航宇宙艦(エムデン型)8隻がその内訳であった。

シャルンホルスト」型は「シャルンホルスト」と「グナイゼナウ」のみが完成しており、「デアフリンガー」は
武装が未搭載の状態、「リュッツオー」に至っては船殻のみ完成と言う状態であったが、背に腹は変えられない欧州連合はすぐさま、未成状態の2隻を完成させる事にした。

ドイッチェランド」型の装甲艦は速度が遅かったので木星ー地球間の通商保護活動に従事したが、
重巡「シャルンホルスト」型と軽巡「エムデン」型は二つの艦隊を組み、土星宙域
土星からエネルギーや資源を採取しているガミラスの輸送船団を攻撃する通商破壊任務に就いた。
第1特務戦隊

装甲艦「シャルンホルスト」 土星宙域通商破壊戦時 (2194年)
e0266858_6182325.jpg

装甲艦「グナイゼナウ」 土星宙域通商破壊戦時 (2194年)
e0266858_620358.jpg

塗装が土星の環に潜んでガミラス輸送船団を待ち伏せる為に迷彩塗装に変わっている。

(ちなみにガミラス侵略前の新造時の塗装地球防衛艦隊の標準塗装とほぼ同じだが、これは主戦場が
木星の衛星軌道や近傍空間
と考えられていたからである。)

 第1特務戦隊は「ライニック姉妹」の指揮の下、土星宙域に1年半もの長期に渡って潜伏し、ガミラスが土星から採取したエネルギーや資源を運搬する輸送船団を3度に渡り、撃滅する戦果を挙げている。
(戦果 軽巡6隻と輸送船3隻)

2195年初頭には建造の完了した「デアフリンガー」と「リュッツオー」も「エムデン」型軽巡4隻を従えて
土星空域での通商破壊任務に就いた。(第2特務戦隊

装甲艦「デアフリンガー」 土星宙域通商破壊戦時 (2195年)
e0266858_63155.jpg

装甲艦「リュッツオー」 土星宙域通商破壊戦時 (2195年)
e0266858_6311854.jpg

だが、最初の出撃でガミラスの木星侵攻作戦に出会い、第2特務戦隊は木星にいる地球防衛艦隊に
ガミラス侵攻の情報を送ると同時に足止め作戦を敢行、駆逐型デストロイヤー2隻と駆逐艦5隻を葬って
木星プラント防衛の貴重な時間を稼いだが、第2特務戦隊は全滅してしまった。

 ちなみに木星会戦では「シャルンホルスト」を旗艦とする第1特務戦隊は補給のため、木星プラント
戻っていたため、「シャルンホルスト」型装甲艦は全滅する事はなかった

そして、ガミラスが放った威力偵察艦隊、重巡6隻を第1特務戦隊は迎撃し、全滅させる事に成功している。

 ー木星会戦後ー

木星会戦は地球側が敵将レッチェンス提督を討ち取ったものの、そのプラント施設の全てを破壊され敗北した。

第1特務戦隊はプラントの生存者を多数救出、地球に帰還する事に成功したが、活躍の場を失い、空しく地球の
地下ドックで時を過ごしていた。

 2199年 「箱舟計画」に必要なワープの実用化実験が行われる事になり、その隠蔽のため、戦艦「英雄」を
旗艦とする突撃駆逐宇宙艦20隻からなる打撃艦隊が冥王星前線基地攻撃に向かた。

この作戦に第1特務戦隊は参加しなかった、というより、沖田少将が行う陽動によって隠された真の作戦に参加していたのである。

この時、「シャルンホルスト」の艦長、フローラ・ライニック大佐沖田少将の要請を受け、「グナイゼナウ」の艦長、フレイア・ライニック中佐と共にワープの実用実験に参加、日本の造船界の至宝、大山技術大佐を助けてワープによる冥王星前線基地の遊星爆弾攻撃を行った。

残念ながらワープで送り込んだ遊星爆弾は冥王星前線基地の局所防衛兵器「反射衛星砲」によって
迎撃され、損害を与える事は出来なかった。

しかし、地球の遊星爆弾は火星ー木星間の小惑星帯からワープ・ゲートを使って冥王星近傍まで転移され、
地球軍のワープ技術が確かなものである事が確かめられた。

これは「方舟計画」の実施に大きな力を与えたが、それよりも冥王星会戦時にイスカンダルから飛来した宇宙船に乗ってきた王女サーシャによってもたらされた、波動エンジンの技術を理解、再現するのに無くてはならない技術的、理論的な裏付けになった事が大きかった。

これにより「方舟計画」は「ヤマト計画」に変貌し、滅亡寸前の地球に僅かではあるが未来への希望を繋ぐ役割を果たしたのであった。

                                                         ーこの項続くー
[PR]
by YAMATOSS992 | 2012-09-21 21:00 | 考察 | Comments(0)
 地球防衛軍、欧州連合、ドイツ艦隊に所属していた重巡「シャルンホルスト」型の各艦はガミラス戦の初期に
行われた土星宙域での通商破壊戦、太陽系の支配権を巡って争われた木星会戦
冥王星前線基地奇襲作戦として実行された地球初のワープ実験、ガミラス冥王星基地が宇宙戦艦「ヤマト」によって
陥落した後、再奪還を目指して来襲したガミラス艦隊を迎撃、これを退ける活躍を見せた。

この傑作重巡航艦新造から最終状態までを追いかけ、分析してみたい。

ー新造時ー

装甲艦「シャルンホルスト」 新造時 (2185年)
e0266858_15551990.jpg


装甲艦「グナイゼナウ新造時 (2184年)
e0266858_16125712.jpg

e0266858_17482860.jpg

シャルンホルスト型装甲艦は当時のドイツ連邦の政権を握っていたネオ・ナチスが他国に対して発言権
増すために作った、通商破壊艦である。

ネオ・ナチスは強引な軍拡を推し進めたが、通常戦力を単純に増強しても世界中を相手には戦えない事
認識出来ていた。

そこで彼等は世界中の国々エネルギーや資源を木星に設けたプラントから得ているのに目を付け、
その輸送船団を狙う通商破壊艦を多数装備した。

これらの艦艇は戦艦ほどの砲力はないが、通常の巡航艦よりは強力な武装を持ち、速度は戦艦より少し
速く、「自艦より速い艦よりは武装が強く、自艦より強武装の艦よりは速い。」という真に厄介な艦艇として
脅威を持って迎えられた。

ただ、第一弾として就航した装甲艦「ドイッチェランド」型は速度がそれ程早くなく、各国が高速戦艦を配備してくるとその防御力に不安を生じ、旧式化していった。

シャルンホルスト」型は速度を巡航艦と同等以上に上げると同時にその装甲の装備方法を変え、艦底部に
戦艦以上の分厚い装甲
を持ち、戦闘時には常にこの面を敵に向ける事で、前級の欠点を補う事が出来る
新型艦として設計された。

2184年に二番艦の「グナイゼナウ」が先に進宙し、翌年、ネームシップの「シャルンホルスト」が完成、
三、四番艦の「デアフリンガー」と「リュッツオー」が相次いで起工されたが、
2185年末の政変でネオ・ナチスが倒れ、ドイツは欧州連合に復帰、通商破壊艦はその存在意義を失って全て
廃艦とされ、月面裏側の廃艦駐機場に並べられた。

                                                       ー この項続く -
[PR]
by YAMATOSS992 | 2012-09-20 21:00 | 考察 | Comments(0)
 比較的緻密に設定され、説得力の高いガミラス側の艦艇の設定に比べ、地球側の艦艇の設定には矛盾が
多く、その差は驚くべきものがある。

 これはもはや地球防衛艦隊が組織的行動をほとんど出来なくなった、冥王星会戦しか描かれなかったので
仕方のない事かもしれないが、それを踏まえて地球防衛艦隊の諸艦艇を分析してみたい。

宇宙戦艦「キリシマ」
e0266858_9533512.jpg

この艦の命名法の誤りについては第28章で既に取り上げたのでここでは述べない。

この艦の主砲配置は宇宙戦艦として理想的と言って良い勝れた設定である。

特に艦橋と第2砲塔を一体化し、艦橋による死角の発生をなくした発想は後世にまで残る秀作である。

だが、その主砲が高圧増幅光線砲という内容の良く判らない兵器なのはどうした訳であろうか?

冥王星会戦ではどうせガミラスに通用しないのであるからどんな兵器でも良かった・・・といえるが、

それなら尚の事、陽電子衝撃砲にして波動エンジンを持たない地球側はガミラスの様に大出力が出せず、

ガミラスの軽巡にすらそのビームが弾かれてしまったとした方が説得力があったのでは?と疑問を持った。

また、艦首に36cm陽電子衝撃砲を1門、固定装備しているが、この兵器を積んでいるが故に、主砲の種類を
高圧増幅光線砲としたなら、なぜ、冥王星会戦ではそれを積極的に使う場面を用意しなかったのか、疑問を
持つ。

何故なら、冥王星会戦で地球艦隊は大敗を喫するものの、陽電子衝撃砲で多少なりとも戦果を挙げていれば、
後に「ヤマト」がそれを主砲として装備して登場した時、その威力に説得力が増すからである。

陽電子衝撃砲は艦首に装備されているのでガミラスが挑んできた併行戦では使う機会がなかったか・・・と
言うとそうでもない。

ガミラス側は第2次火星沖会戦でその威力を示した地球艦隊の陽電子衝撃砲を封じるため、地球艦隊の
後方4時の方向から接近、併行戦を挑んでくるが、地球側は両艦隊が並んだ所で、前方推進を止め、
艦首を右に振って陽電子衝撃砲をガミラス艦隊に向けて発砲、撃沈とまでいかなくても何隻かのガミラス艦に
損傷を与える事は出来たはずである。

もちろん、この態勢を作るまでの間、地球艦隊はガミラスに攻撃されまくりなので多大な損害を出すし、
この反撃の成功も一時のもので艦首を向けなければ戦えない地球艦隊は自由に回る砲塔から陽電子ビームを
発射出来るガミラス艦に次々と撃破されて行く結果になるはずである。

また、高圧増幅光線砲であるが、過去の戦いでガミラスに通じないのは判っていたはずで、沖田は
何故それをわざわざ使って味方を苦境に追い込んだのか、理解に苦しむ。

第1次火星沖会戦の時、既に使って無効なのは判っていたはず、出力増加の改良でもしたのであろうか?



また、これは本編とは離れるが、沖田は第2次火星沖会戦でガミラスの地球直接侵攻を防いだ英雄だと
語られる。(この時、地球艦艇の艦首に装備された陽電子衝撃砲が威力を発揮したと考えられる。)

しかし、それならば、第1次火星沖会戦の内容は一体どの様なものだったのであろうか?

もし、ガミラスが一方的に勝利したとするなら、第2次火星沖会戦は行われない、そのまま地球侵攻作戦に
移行してしまうと考えられるからである。

もし、地球艦の艦首装備陽電子衝撃砲が既に威力を発揮して互角の勝負をした結果、ガミラスが一時退却、
戦線を立て直して再度、来襲して来た時のみ、第2次火星沖会戦は起こりうる会戦になる。

であれば、この時すでにガミラス側は何らかの陽電子衝撃砲対策を行っていたはずでそれを打ち破ったと
すれば確かに沖田は名将であり、英雄にふさわしい男となる。

宇宙巡洋艦「ムラサメ」
e0266858_10483783.jpg

この艦の命名法の間違いについては第28章で既に述べたので割愛するが、それにしてもその存在の意味が
良く判らない艦である。

内惑星戦争時、戦時計画によって量産された艦というふれこみだが、武装は一応、大口径の光線砲塔を
持つが、20cm2連双砲塔3基と最小限のものしか、持っていない。

内惑星戦争は結局、地球側が火星側より艦隊勢力で勝っていたため、地球側の勝利となったらしいが、
この最小限度の武装を持つ「ムラサメ」型宇宙巡洋艦を多数量産した事が勝因だったとは地球、火星側
双方にとってなんとも情け無い話である。

語られないので判らないがこの宇宙巡洋艦の特徴は一体、何なのであろうか、速度か?航続力か?はたまた
偵察力なのか?全く判らない。

冥王星会戦の地球艦隊の艦隊らしさを演出するためだけに設定されたとしか思えない凡庸な艦である。

しかし、この艦とて艦首の陽電子衝撃砲は持っている設定になっているので戦艦「キリシマ」のところで述べた
様に、ガミラス艦隊と併行戦をしつつ、沖田の号令一下、艦首をガミラス艦隊に向けて陽電子衝撃砲で
反撃するといった、映像があれば、この凡作にも見せ場が出来たのでは?と残念でならない。

突撃宇宙駆逐艦「ユキカゼ」
e0266858_11261769.jpg

地球艦隊の内、唯一、ガミラス艦隊に一矢を報いる突撃艦「ユキカゼ」・・・。それはそれで絵になるのだが、
それでは何故、他の突撃駆逐艦は艦隊の列から出ようとはせず、一方的にやられてしまうのであろうか?

これは私が本文で書いた様に航続力が大きく影響していたとしか、考えられない。

本来、「イソカゼ」型突撃宇宙駆逐艦は艦隊行動をするための設計がなされていない。

このデザインから感じ取れる用兵思想は航空機型の戦術を多様する設計だという事である。

すなわち「メ号作戦」は陽動作戦であったものの、その遂行は本気でなされており、出来る事ならガミラスの
冥王星前線基地に攻撃を加えるはずであった。

その時、主力となるのは戦艦「キリシマ」ではなく、多数引き連れていた突撃艦であったはずである。

基地などの施設破壊にはビームなどの光速兵器より爆発物を仕込んだ実体弾(ミサイル含)の方が向く。

となればおのずと主力は突撃艦なのだ。

ただし、本来、地球近傍の宇宙空間での使用が前提の突撃艦は後続力が短く、増装を着けて、搭載ミサイルの
量をガミラス基地攻撃の1連射のみに絞って初めて冥王星までの往復が可能になったのである。

したがって、「ユキカゼ」以外の突撃艦はその最後の突入を目指してただ一方的なガミラスの攻撃を耐えて
いたとすれば、あの悲壮な艦隊戦も納得のいくものとなるのである。

劇場で売られたパンフには「ユキカゼ」が「試製空間魚雷を積んでいた。」とあったようだが、1隻だけ特別な
兵器を積んでも大した効果は挙げられないのでもともとの「ヤマト」の設定の通り、「光速兵器はガミラスに
通用しないが、ミサイルなどの実体弾は通用する。」という設定の方が説得力があると思う。

色々矛盾の多い地球艦隊だが、もはや壊滅してしまったので何を言っても始まらない。

後はガミラス艦と「ヤマト」そのものの設定に期待するだけである。
[PR]
by YAMATOSS992 | 2012-07-08 21:00 | 考察 | Comments(2)
 2199に登場するガミラス側の艦艇はいままでのどんなアニメ作品より良く考えられている。

それは単純な戦艦、巡洋艦、駆逐艦という大雑把な分類ではない。

ガイデロール級航宙戦艦 全長 350m 二等航宙戦艦 
                 33cm 3連双陽電子ビーム砲塔 3基、(主砲)
                 28cm 2連双陽電子ビーム砲塔 2基X2 (副砲)
                 ミサイル発射管 33基(前方向29基、後方4基)
e0266858_20483028.jpg


デストリア級航宙重巡洋艦 全長 270m 二等航宙装甲艦 
                  33cm 3連双陽電子ビーム砲塔 4基、(主砲)
                  28cm 3連双陽電子ビーム砲 2基(副砲?)
                  ミサイル発射管(艦首下面) 4基
                  標準戦闘艦として用いられる。
e0266858_20491444.jpg


ケルカピア級航宙高速巡洋艦 全長 240m 二等航宙装甲艦 
                    33cm 3連双陽電子ビーム砲塔 3基(主砲)
                    ミサイル発射管(艦首) 10基                     
                    通商破壊活動目的に用いられる軽巡洋艦。
e0266858_2050697.jpg


クリピテラ級航宙駆逐艦 全長 160m 二等航宙装甲艦 
                28cm 2連双陽電子ビーム砲塔1基(主砲)
                13.3cm 2連双陽電子速射砲塔 1基(後部甲板)
                ミサイル発射管(艦首) 4基
                4連双ミサイル・ランチャー 2基(艦橋後方)
e0266858_20523559.jpg


注目すべきはガイデロール級航宙戦艦からケルカピア級航宙高速巡洋艦まで主な艦種の主砲が
33cm3連双陽電子ビーム砲塔に統一されている事だ。

これは明らかに量産性の考慮だが、その搭載数や搭載方法に艦種の違いが表れているのも興味深い。

いっその事クリピテラ級航宙駆逐艦も33cm3連双陽電子ビーム砲塔1基にすれば統一が取れたのだが、
それでは戦艦の副砲のサイズの根拠がなくなる・・・と考えたのであろうか?

しかし、ガイデロール級航宙戦艦とデストリア航宙重巡洋艦との主砲数を比較すると、ランクが下なのにも
係わらず、デストリア級の方が砲塔数で1基多い。

但し、副砲数はガイデロール級の方が多く、ミサイル発射管にいたってはガイデロール級はデストリア級の
約8倍の門数を持っている。
(このあたり、地球流に言えば、ガイデロール級はド級戦艦ではなく、準ド級戦艦になってしまっている。)

また、正確に測定する術はないが多分、どの艦種も搭載ミサイルのサイズは統一されているものと思われる。

このあたりまでキチンと設計された艦艇群は今まで無かったと私は思う。

ただ、残念なのはガイデロール級の副砲塔の装備方法である。

旧作のシュルツ艦の設定を引き摺ったためか、非常に死角の多い装備位置になってしまっている。

また、他の艦艇も下面砲塔はこのままでは死角が多すぎる、舷側方向射撃時には支筒が伸びて砲塔が
側面の巨大なヒレの外を指向出来る様にでもなるのだろうか?

ただ、過去にあった艦艇でも「えっ!これで戦えるの?」と言いたくなる艦もあったのでいちがいに否定は
出来ないが、それでもこれだけ他の設定がキチンとしているとオシーイッと言いたくなるのもしかたがない。

まぁ、後はどこまでこの設定を本編が生かせるかにかかっていると言う事でしょうか?

追記

1)過去にあった艦艇で 「えっ!これで戦えるの?」 と言いたくなる艦の例

 カイオ・デュリオ級揚陸戦艦(?) (イタリア 1876年~1909年)
e0266858_722513.jpg

e0266858_724225.jpg

e0266858_72572.jpg

e0266858_7225935.jpg

e0266858_793018.jpg

舷側装甲は550mmもあったが、装備範囲は極めて限定されており、実戦では効果を発揮できたか、
疑問であった。

また、砲の発射間隔も15分に1発と極めて遅く、実質戦力としての価値は低かった。

これでもとりあえずの要求には間に合ったのだ。



2) 砲の口径設定からガミラスの長さの単位がある程度、分析できる。(ガミラスも十進法を使っている。)

33cm(陽電子砲) → 25ガミラス・インチ(33.25cm)

28cm(陽電子砲) → 21ガミラス・インチ(27.90cm)

133mm(陽電子砲) → 10ガミラス・インチ(13.3cm)

1 ガミラス・インチ → 1.33cm

と、いう関係があるのに気が付きました。 設定者の方はここまで考えているんですね。
[PR]
by YAMATOSS992 | 2012-07-07 21:00 | 考察 | Comments(7)